自己破産の費用はいくら?弁護士費用・裁判所費用・払えない場合を弁護士が解説【江戸川区・葛飾区】
更新日:9月24日

「自己破産をしたいけれど、費用はいくらかかる?」
「弁護士費用を払えないけれど、自己破産できる?」
「裁判所に払う費用と弁護士費用は、それぞれいくら必要?」
自己破産の申立てを検討している方にとって、費用の問題は大きな不安の一つです。
自己破産では、主に裁判所へ納める費用と弁護士へ支払う費用が必要になります。
裁判所へ納める費用は、同時廃止事件か管財事件かによって大きく異なります。また、弁護士費用についても、法律事務所や事件の内容によって異なります。
一方で、費用をすぐに一括で用意できない場合でも、分割払いに対応している法律事務所や、一定の要件を満たす方が利用できる法テラスの費用立替制度があります。
この記事では、令和法律事務所の弁護士 大下聡(東京弁護士会所属)が、自己破産にかかる費用について、できるだけ分かりやすく解説します。
自己破産に必要な費用の種類
東京地方裁判所で必要となる裁判所費用
同時廃止事件と管財事件の費用の違い
弁護士費用の考え方
費用をすぐに用意できない場合の方法
法テラスを利用できる場合
自己破産の費用を準備するときの注意点
などについて確認していきましょう。
自己破産の手続全体の流れについては、以下の記事で詳しく解説しています。
自己破産とは?手続の流れ・メリット・デメリットを弁護士が解説https://www.reiwalawoffice.com/post/edogawa-katsushika-jikohasan
自己破産にはどのくらいの費用がかかる?
自己破産にかかる費用は、大きく分けて次の2つです。
裁判所へ納める費用
弁護士へ支払う費用
そして、事件の内容等によって、それぞれの費用の金額が異なる場合があります。
そのため、「自己破産なら必ず○万円」と一律に決まっているわけではありません。
特に大きな違いが出るのが、同時廃止事件になるか、管財事件になるかです。
東京地方裁判所では、個人の自己破産・免責許可申立てについて、申立手数料は1,500円、自己破産申立ての予納郵券は4,950円とされています(令和8年1月1日現在)。また、予納金は同時廃止事件と管財事件で異なります。
弁護士費用については法律事務所ごとに報酬基準が異なるため、委任契約を締結する前に具体的な金額や支払方法を確認することが大切です。
自己破産に必要な費用の内訳
自己破産で必要となる主な費用には、次のようなものがあります。
裁判所へ納める費用
裁判所へ納める費用には、主に次のものがあります。
申立手数料(収入印紙)
予納郵券(郵便切手)
予納金
東京地方裁判所では、令和8年1月1日現在、個人の自己破産・免責許可申立ての申立手数料は1,500円、自己破産申立ての予納郵券は4,950円とされています。
弁護士費用
弁護士に自己破産の申立ての手続を依頼する場合には、裁判所費用とは別に弁護士費用が必要になります。
弁護士費用の金額や内訳は法律事務所によって異なります。
そのため、「自己破産の弁護士費用はいくら」と一律に考えるのではなく、
着手金はいくらか
報酬金が発生するのか
実費は別途必要か
分割払いができるか
法テラスを利用できるか
いつまでにいくら支払うか
などを弁護士への相談の際に確認することが重要です。
東京地方裁判所で自己破産をする場合の裁判所費用
江戸川区・葛飾区にお住まいの方が自己破産を申し立てる場合、東京地方裁判所に申し立てることが一般的です。
東京地方裁判所の令和8年1月1日現在の資料によると、個人の自己破産・免責許可申立てについて、申立手数料は1,500円、自己破産申立ての予納郵券は4,950円です。
さらに、事件の種類によって予納金が異なります。
同時廃止事件の場合
東京地方裁判所では、同時廃止事件の予納金基準額は13,046円とされています。
中目黒庁舎で現金納付する場合は14,000円とされています。
ただし、これだけで自己破産にかかるすべての費用が終わるわけではありません。
上記のとおり、申立手数料や郵便切手なども必要になるため、実際に必要な金額はそれらを含めて考える必要があります。
管財事件の場合
管財事件になると、同時廃止事件よりも費用がかかります。
東京地方裁判所では、個人の自己破産申立事件について、管財事件の予納金は最低20万円に加えて、個人1件につき20,397円とされています。
中目黒庁舎で現金納付する場合、個人1件につき21,000円とされています。
なお、予納金額の内最低20万円については事案に応じて変更される場合があります。
したがって、「管財事件なら必ず20万円だけ」というわけではありません。
同時廃止事件と管財事件では、なぜ費用が違う?
自己破産では、すべての事件が同じ手続で処理されるわけではありません。
東京地方裁判所は、破産管財人が選任される「管財事件」として手続を進めることを原則とし、債務者の財産が極めて少なく、財産を換価してもその中から破産手続の費用も支出できないと確実に認められる場合には、破産管財人を選任せずに破産手続を終了する「同時廃止事件」となる場合があると説明しています。
東京地方裁判所では、例えば次のような場合、原則として管財事件として取り扱うとされています。
33万円以上の現金がある場合
20万円以上の換価対象資産がある場合
不動産について一定の条件に該当する場合
資産調査が必要な場合
法人の場合
個人事業者や法人代表者の場合
免責について調査することが相当な場合
ただし、これらは東京地方裁判所が示している管財事件として取り扱われる場合の例であり、実際にどちらの手続になるかは個々の事情を踏まえて裁判所が判断します。
そのため、自己破産を申し立てる前に、自分の場合にどの程度の裁判所費用が必要になるのか確認しておくことが重要です。
自己破産の弁護士費用はいくら?
弁護士費用は、法律事務所によって異なります。
また、同じ自己破産でも、
借金の内容
債権者数
財産の内容
事業者か
管財事件となる可能性
などによって、必要となる対応が変わることがあります。
そのため、「自己破産の弁護士費用は○万円」と一律に考えるのではなく、相談時に自分のケースで必要となる費用を確認することが大切です。
弁護士費用を確認するときのポイント
法律事務所に相談するときは、単に費用の総額だけを見るのではなく、次の点も確認しておくと安心です。
着手金はいくらか
報酬金が必要か
裁判所費用などの実費は別途必要か
管財事件になった場合に追加費用があるか
分割払いに対応しているか
法テラスを利用できるか
費用の金額だけでなく支払方法まで含めて確認しておくと、依頼後の負担をイメージしやすくなります。
自己破産の費用が払えない場合はどうすればいい?
「自己破産をしたいけれど、弁護士費用を用意できない」という場合でも、最初から自己破産を諦める必要はありません。
まずは、弁護士に現在の収入・支出・借金・財産の状況等を伝え、どのような方法で費用を準備できるのか相談してみることが大切です。
弁護士費用の分割払いについて相談する
法律事務所によっては、弁護士費用の分割払いに対応しています。
令和法律事務所でも、弁護士費用の分割払いについてご相談いただけます。
借金の返済が困難な状態であれば、債務整理を依頼することで、債権者への対応を弁護士に任せられる場合があります。
ただし、費用の支払方法や受任後の具体的な流れは、事件の内容や法律事務所によって異なります。
「費用がないから相談できない」と考えず、まずは具体的な支払方法を確認することが大切です。
法テラスの費用立替制度を利用できる場合がある
法テラスでは、経済的に余裕のない方を対象として、弁護士・司法書士との無料法律相談や、弁護士・司法書士費用等の立替えを行っています。
費用の立替制度を利用するには、収入や資産が一定基準以下であること等の条件があり、審査も必要です。
法テラスを利用する場合、利用者と法テラスと弁護士との間で契約を締結します。
立替えを利用した場合、法テラスが弁護士費用等を立て替え、利用者が後から法テラスへ償還する仕組みです。
そのため、法テラスを利用すれば自己破産の費用がすべて無料になる、という制度ではありません。
法テラスの利用条件や立替額、返済方法等は個別に判断されるため、利用を検討している方は、早めに確認することをおすすめします。
令和法律事務所は法テラスと契約しています。
法テラスを利用した自己破産については、以下の記事でも詳しく解説しています。
法テラスで自己破産はできる?利用条件・費用・審査・手続を弁護士がわかりやすく解説【江戸川区・葛飾区対応】https://www.reiwalawoffice.com/post/houterasu-jikohasan-edogawa-katsushika
自己破産の費用はいつ支払う?
自己破産の費用を支払うタイミングは、費用の種類によって異なります。
弁護士費用の支払時期
弁護士費用の支払時期や方法は、法律事務所によって異なります。
一般的には委任契約時に支払う「着手金」と事件終了時に支払う「報酬金」があります。
一括払いの場合もあれば、分割払いに対応している場合もあります。
弁護士に依頼する前に、
「分割払いの場合に毎月いくら支払う必要があるのか」
「いつまでに支払う必要があるのか」
などを確認しておくと安心です。
裁判所へ納める費用
裁判所へ納める申立手数料や郵便切手、予納金などは、自己破産の申立てに関連して必要になります。
特に管財事件では予納金の負担が大きくなるため、申立て前にどの程度の費用が必要になるのか確認しておくことが重要です。
東京地方裁判所では、個人管財事件について最低20万円の予納金に加えて個人1件につき20,397円が基準とされています。
自己破産の費用を準備するときに注意したいこと
自己破産を検討している場合、費用を準備するために新たな借入れをすることは避けてください。
「弁護士費用を用意するためにカードローンを利用する」
「自己破産の申立て前に新たな借金をする」
といった行為は、借入れの経緯や資金の使い道などによって、自己破産や免責の判断等に影響する可能性があります。
費用の準備が難しい場合は、自分で判断して新たな借入れをするのではなく、まず弁護士に相談してください。
また、自己破産を検討している段階で、特定の債権者だけに返済すると破産手続上問題になる可能性がありますので避けた方がよい場合があります。
借金の返済や費用の準備について不安がある場合は、現在の状況をそのまま弁護士に伝えることが大切です。
自己破産の費用についてよくある質問
自己破産の費用は全部でいくらかかりますか?
自己破産の費用は、一律の金額ではありません。
裁判所費用は、同時廃止事件か管財事件かによって異なります。
また、弁護士に依頼する場合は、別途弁護士費用が必要になります。
さらに、事件の内容によって必要な費用が変わる場合もあります。
そのため、自己破産を検討している場合は、自分のケースで必要となる費用を確認することが重要です。
自己破産の費用を払えなくても相談できますか?
はい。
費用をすぐに一括で用意できない場合でも、まず相談して、分割払いの可否や法テラスの利用可能性などを確認することができます。
法テラスでは、収入や資産等の一定の条件を満たす方を対象に、無料法律相談や弁護士費用等の立替制度を設けています。
自己破産の費用を法テラスが全部払ってくれますか?
法テラスの民事法律扶助制度は、弁護士・司法書士費用等の立替制度です。
収入や資産等の一定の条件を満たして審査を経た場合に利用でき、立替えられた費用は原則として利用者が法テラスへ償還します。
したがって、「法テラスを利用すれば自己破産の費用が無料になる」と考えるのは適切ではありません。
管財事件になると自己破産の費用は高くなりますか?
一般に、同時廃止事件と比べて管財事件では裁判所へ納める予納金が大きくなります。
東京地方裁判所では、個人の管財事件について最低20万円に加えて個人1件につき20,397円が予納金の基準額とされています。
ただし、実際の費用の総額は事件の内容などによって異なるため、具体的な金額は申立て前に確認する必要があります。
弁護士費用を分割払いにできますか?
分割払いの可否は法律事務所によって異なります。
令和法律事務所では、弁護士費用の分割払いについてご相談いただけます。
「最初にまとまった費用を用意できない」という場合でも、まずは現在の収入や支出、借金の状況などを弁護士に伝えてご相談ください。
自己破産の費用を借りて用意しても大丈夫ですか?
自己破産を予定しているにもかかわらず、新たに借入れをすることは避けてください。
借入れの時期や理由、借りたお金の使い道などによっては、免責に関する問題につながる可能性があります。
費用の準備に困っている場合は、新たな借入れをする前に弁護士へ相談してください。
自己破産と任意整理では費用が違いますか?
一般的に、自己破産と任意整理では必要となる費用の種類が異なります。
自己破産では裁判所を利用するため、裁判所へ納める費用が必要になります。
一方、任意整理では、自己破産のような裁判所への申立てを前提とした手続ではありません。
また、どちらの手続が適しているかは、借金の金額だけではなく、収入、財産、返済可能性などを踏まえて検討する必要があります。
こんな方は弁護士にご相談ください
次のような状況にある方は、一度弁護士へ相談することをおすすめします。
借金の返済を続けると生活費が不足する
債権者から督促や請求が続いている
自己破産を考えているが費用が心配
弁護士費用を一括で用意できない
法テラスを利用できるか知りたい
管財事件になるのか不安
自己破産以外の債務整理も含めて検討したい
自分の場合にどのくらい費用がかかるのか知りたい
自己破産が適切かどうかは、借金の金額だけで決まるものではありません。
収入、財産、借入れの状況、生活状況などを確認したうえで、自己破産以外の方法も含めて検討することが大切です。
まとめ|自己破産の費用が心配な方は早めにご相談ください
自己破産にかかる費用は、主に裁判所へ納める費用と弁護士費用に分けられます。
裁判所へ納める費用は、同時廃止事件か管財事件かによって大きく異なります。
東京地方裁判所では、令和8年1月1日現在、個人の自己破産・免責許可申立ての申立手数料は1,500円、自己破産申立ての予納郵券は4,950円です。
また、予納金については、同時廃止事件では13,046円、個人の管財事件では最低20万円に加えて個人1件につき20,397円が基準とされています。
弁護士費用については法律事務所によって異なるため、具体的な金額や支払方法を委任契約の締結前に確認することが大切です。
「自己破産をしたいけれど、費用を用意できない」という場合でも、分割払いに対応している法律事務所や、一定の要件を満たす方が利用できる法テラスの費用立替制度があります。
費用が心配だからといって、借金の返済や相談を先延ばしにするのではなく、まずは現在の状況を弁護士に相談してみてください。
自己破産について詳しく知りたい方へ
自己破産の手続全体の流れやメリット・デメリットについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
【自己破産とは?】借金が払えない方へ|流れ・費用・デメリットを弁護士が解説(江戸川区・葛飾区)https://www.reiwalawoffice.com/post/edogawa-katsushika-jikohasan
また、東京地方裁判所で自己破産を申し立てる場合の必要書類については、こちらをご覧ください。
江戸川区・葛飾区の方へ|東京地裁の自己破産申立てに必要な書類を弁護士が徹底解説https://www.reiwalawoffice.com/post/jikohasan-shorui-edogawa-katsushika
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