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自己破産と生活保護は両立できる?受給中の自己破産・費用・法テラスを弁護士が解説【江戸川区・葛飾区】

1 日前
読了時間: 11分
自己破産と生活保護について解説する令和法律事務所の記事

自己破産と生活保護は両立できる?


生活保護を受給している方の中には、

「生活保護を受けていると自己破産できない?」

「自己破産すると生活保護が止まる?」

「借金を返せないまま生活保護を受けていても大丈夫?」

などの疑問をお持ちの方もいるでしょう。


結論として、生活保護を受給していることを理由に、自己破産ができなくなるわけではありません。

生活保護を受給中の方でも、借金の返済が困難であれば、自己破産ができる可能性があります。

また、自己破産をしたことだけを理由として、生活保護が当然に停止・廃止されるというものでもありません。


生活保護は、生活に困窮する方に対し、最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としています。

厚生労働省によれば、収入が最低生活費に満たない場合に、最低生活費から収入を差し引いた差額が保護費として支給されます。

一方、自己破産は、借金の返済が困難になった場合に、裁判所の手続を利用して借金の免除を受けるための制度です。


そのため、

生活保護の問題と自己破産の問題は、別々に考える必要があります。

この記事では、生活保護を受給している方が自己破産を検討するときに知っておきたいポイントを、令和法律事務所の弁護士大下聡(東京弁護士会)が分かりやすく解説します。


生活保護を受給していても自己破産できる


生活保護を受給していること自体は、自己破産することの障害にはなりません。

自己破産は、借金の返済が困難になった場合に、裁判所を利用して借金を免除してもらう手続です。


自己破産の仕組みや手続の流れについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。


個人が自己破産を申し立てた場合、一定の要件のもとで裁判所の免責許可を受けることにより、原則として借金の返済義務から免れることができます。もっとも、税金や罰金、養育費など、免責の対象とならない債務もあります。


したがって、

「生活保護を受給しているから自己破産できない」ということではありません。


自己破産すると生活保護は止まる?


自己破産をしただけで生活保護が止まるわけではありません


自己破産を申し立てたり、免責許可を受けたりしたことだけを理由として、生活保護が当然に停止・廃止されるわけではありません。

生活保護の受給は、世帯の収入や資産などを踏まえて、最低生活費に対して収入が不足しているかなどの要件に基づいて判断されます。


そのため、

自己破産をしたことと、生活保護を受けられるかどうかは、基本的に別の問題です。

ただし、自己破産の手続中や手続後に収入・資産などの状況が変わった場合には、生活保護の取扱いが変わる可能性があります。


生活保護を受給している方は、収入を得たり、就職した場合などには届出をしなければなりません。

自己破産を検討している場合も、生活保護については担当の福祉事務所やケースワーカーに相談しながら進めることが大切です。


生活保護費で借金を返済してはいけない?


生活保護を受給している方が借金を抱えている場合、

「生活保護費から借金を返済しなければならない」

と考えてしまうことがあります。

しかし、生活保護費は最低限度の生活を保障するために支給されるものです。

生活保護費から借金を返済することは、最低限度の生活を保障する生活保護制度の趣旨からは、原則として認められません。


そのため、生活保護を受給しながら借金の返済を続けることについては、自己判断で進めるのではなく、早めにケースワーカーや福祉事務所などに相談することが重要です。

借金を返済するために生活費が不足する場合は、返済を続けることよりも、借金問題そのものを整理する方法を検討することが重要です。


生活保護受給中の自己破産で法テラスは利用できる?


生活保護を受給している方でも、一定の要件を満たせば法テラスの民事法律扶助を利用できます。

法テラスには、経済的に余裕のない方を対象として、無料法律相談や弁護士費用等の立替えを行う制度があります。


生活保護を受給している場合、法テラスの立替金の償還について猶予されることがあり、事件終了後も生活保護を受給している場合には、償還免除を受けられる場合があります。


ただし、

「生活保護を受けていれば、必ず自己破産の費用が無料になる」わけではありません。

法テラスによれば、生活保護受給者についても、償還免除には所定の要件があり、生活保護を受給しているという事実だけで自動的に免除されるわけではありません。


法テラスの制度について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。


生活保護受給中に自己破産する場合の費用はどうなる?


自己破産には、弁護士費用だけでなく、裁判所の手続に伴う費用などが必要になる場合があります。

そのため、

「生活保護しか収入がないので、自己破産の費用を払えない」

と悩む方もいるでしょう。

このような場合に検討できる制度の一つが、法テラスの民事法律扶助です。


法テラスでは、生活保護を受給している場合でも立替制度を利用でき、立替金の償還について猶予される場合があります。また、事件終了後も生活保護を受給している場合には、償還免除を申請することができます。

ただし、必ず償還が免除されるわけではありません。

法テラスでも、申請したからといって必ず免除になるものではないことが案内されています。。


「生活保護だから自己破産費用は必ず0円」と考えるのではなく、法テラスの利用条件や償還免除の要件を確認することが大切です。


自己破産にかかる費用や弁護士費用について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。


自己破産をすると生活保護費が差し押さえられる?


生活保護費についても、自己破産との関係で、

「自己破産すると生活保護費を取られてしまうのでは?」

と不安になる方がいるかもしれません。

生活保護法58条では、すでに給与された保護金品や、これらを受ける権利について差押えが禁止されています。

そのため、自己破産をしたからといって、生活保護費が直ちに破産財団に組み込まれ、生活費として使えなくなるわけではありません。


もっとも、預貯金などについては、金額や形成過程、財産の性質などによっては破産手続上の取扱いが問題になることがあります。

「生活保護費そのもの」と「銀行口座に残っている預貯金」は同じものとして扱われるわけではありません。

自己破産を申し立てる場合には、通帳や預貯金の状況を含めて、弁護士に正確に説明することが重要です。


自己破産すると生活保護を止めなければならない?


自己破産をしたからといって、生活保護を止めなければならないわけではありません。

生活保護は、世帯の収入や資産などを踏まえて、最低限度の生活を保障する制度です。

そのため、自己破産によって借金の問題を整理した後も、生活保護の要件を満たしている場合には、生活保護を受給し続けることができる場合があります。


一方で、自己破産とは別に、

  • 就職した

  • 年金を受給するようになった

  • 資産を取得した

  • その他の収入が発生した

などにより、生活保護の要件の判断に関係する事情が変わった場合などには、福祉事務所に届け出る義務があります。生活保護を必要としなくなったと福祉事務所が判断した場合などには、生活保護は停止・廃止されます。


生活保護受給中に自己破産を検討したら、まず何をすればいい?


生活保護を受給しながら借金を抱えている場合、次のような順番で整理するとよいでしょう。


まず借金の状況を整理する


最初に、

  • 借入先

  • 借入残高

  • 滞納状況

  • 裁判所から書類が届いているか

  • 保証人の有無

  • 預貯金やその他の財産

などを整理します。


すべて正確に把握できていなくても、弁護士に相談することはできます。

請求書や督促状、通帳など、手元にある資料を準備しておくと、相談が進めやすくなります。


ケースワーカーにも相談する


生活保護を受給している場合は、担当ケースワーカーや福祉事務所にも状況を相談しましょう。

ケースワーカーから法テラスなどを紹介され、自己破産の手続を検討するケースがあります。


弁護士に相談する


借金の内容を確認したうえで、自己破産が適切なのか、それとも別の債務整理方法が考えられるのかを弁護士に相談します。

生活保護を受給しているからといって、必ず自己破産になるとは限りません。


生活保護受給中の自己破産で注意したいこと


借金を隠さない


自己破産では、すべての借金を正確に裁判所に申告することが重要です。

一部の債権者を意図的に申告しない、財産を隠す、虚偽の説明をするといった行為は、免責に影響する可能性があります。

破産法では、財産隠しや虚偽の書類提出、偏頗弁済などは免責不許可事由として挙げられています。


特定の債権者だけに返済しない


借金を返済できない状態で、家族や友人など特定の人だけに返済することは、偏頗弁済として問題になる場合があります。

「お世話になった家族にだけは返したい」

と思っても、自己判断で安易に返済せず、事前に弁護士へ相談してください。


新たな借入れをしない


自己破産を検討している状態で、新たに借金をすることは避ける必要があります。

返済できないことを認識しながら借入れをすることなどは、免責に関係する問題などになる場合があります。


生活保護費の使い方についても確認する


生活保護は最低限度の生活を保障するための制度です。

借金返済を優先して生活費が不足する状態になっている場合には、生活保護費から自己判断で返済を続けるのではなく、ケースワーカーや弁護士に相談してください。


自己破産と生活保護を同時に考えている方へ


生活保護を受給している方が自己破産を検討する場合、

「自己破産すると生活保護が止まるのではないか」

「生活保護を受給していると自己破産できないのではないか」

などの不安があるかもしれません。


しかし、自己破産と生活保護は目的の異なる制度です。

自己破産は借金問題を整理するための裁判所の手続であり、生活保護は最低限度の生活を保障し、自立を支援するための制度です。


そのため、借金の返済が難しい場合には、

「生活保護を受けているから借金問題を解決できない」

と考える必要はありません。

費用が不安な場合には法テラスなどの制度を利用できる場合もあります。


また、生活保護を受給している方について、法テラスでは立替金の償還猶予や免除の仕組みも設けています。

現在の借金や収入、財産などによって適切な対応は異なるため、早めに相談することが大切です。


FAQ


生活保護を受給していても自己破産できますか?


はい。生活保護を受給していることだけを理由として、自己破産ができなくなるわけではありません。借金の返済が困難であれば、自己破産を検討できますので弁護士への相談をおすすめします。


自己破産すると生活保護は止まりますか?


自己破産をしたことだけを理由として、生活保護が当然に停止・廃止されるわけではありません。ただし、収入など生活保護の判断に関係する事情が変わった場合は、福祉事務所への届出・相談が必要です。


生活保護費で借金を返済しても大丈夫ですか?


生活保護費は最低限度の生活を保障するために支給されるものです。借金返済を続けて生活が苦しくなっている場合は、自己判断で借金の返済を続けず、ケースワーカーや弁護士に相談することをおすすめします。


生活保護受給中でも法テラスを利用できますか?


はい。生活保護を受給している方も、一定の要件のもとで法テラスの民事法律扶助を利用できます。法テラスの立替金の償還について猶予される場合があり、一定の要件を満たせば償還免除を申請できる場合もあります。


生活保護を受給していれば自己破産の費用は無料ですか?


必ず無料になるわけではありません。法テラスの利用や償還免除にはそれぞれ要件があります。生活保護受給者だから自動的に費用が免除されるわけではありません。


自己破産後も生活保護を受けられますか?


自己破産をしたことだけを理由として生活保護を受けられなくなるわけではありません。自己破産後も生活保護の要件を満たしているかどうかによって判断されます。


江戸川区・葛飾区で自己破産について相談したい方へ


令和法律事務所では、自己破産・任意整理・個人再生などの借金問題について、弁護士が直接ご相談をお受けしています。


江戸川区・葛飾区の借金問題について詳しく知りたい方は、こちらもご覧ください。


弁護士は大下聡(東京弁護士会所属)です。

JR小岩駅北口から徒歩1分の場所にあり、江戸川区・葛飾区からもご相談いただけます。

初回相談は無料です。土日祝日も営業しています。

また、法テラスの利用や弁護士費用の分割払いについてもご相談いただけます。


生活保護を受給していて、

  • 借金の返済ができない

  • 督促が続いている

  • 自己破産を検討している

  • 自己破産すると生活保護がどうなるのか不安

  • 自己破産の費用を払えるか心配

という方は、一人で判断せず、まずは現在の状況を整理してみましょう。

法律相談をご希望の場合は、予約のうえご来所ください。

お電話・メールでは法律相談は承っておりません。ご相談をご希望の方は、ご予約のうえご来所ください。


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