【自己破産とは?】借金が払えない方へ|流れ・費用・デメリットを弁護士が解説(江戸川区・葛飾区)
更新日:6 日前

借金の返済が難しくなり、「このままでは返済は無理」「督促や取立てが頻繁に来て不安」とお悩みではありませんか。
自己破産とは、裁判所に申立てを行い、一定の条件のもとで免責許可を受けることにより、原則として借金の返済義務を免除してもらうための法的手続です。
自己破産は、借金の返済が困難な状態から生活を立て直すための重要な制度です。
一方で、
自己破産すると何が変わるのか
どのような流れで手続が進むのか
費用はいくらかかるのか
家族や勤務先に知られるのか
持ち家や車はどうなるのか
本当に自己破産を選んでよいのか
など、分からないことも多いと思います。
この記事では、自己破産を検討している方に向けて、自己破産の基本、メリット・デメリット、手続の流れ、費用、期間、家族や勤務先への影響、任意整理・個人再生との違いなどを、令和法律事務所の弁護士・大下聡(東京弁護士会所属)が解説します。
江戸川区・葛飾区で自己破産を検討している方にも分かりやすいよう、東京地方裁判所での手続についても紹介します。
自己破産とは?
自己破産とは、借金の返済が困難になった方が、裁判所に破産手続開始の申立てを行い、一定の条件を満たして免責許可決定を受けることで、原則として借金の返済義務を免除してもらうための法的手続です。
自己破産は、失業、収入の減少、病気、事業の失敗、生活費の不足など、さまざまな事情によって借金の返済が困難になった場合に利用されます。
ただし、自己破産を申し立てれば必ず借金が免除されるわけではありません。
裁判所による破産手続や免責手続を経て、免責許可決定が確定することが必要です。また、税金や一定の損害賠償請求権、養育費など、自己破産をしても免責されない債務があります。
詳しくは、「自己破産の非免責債権とは?税金・養育費など免除されない債務を解説」の記事で解説しています。
自己破産は借金の金額だけで決まるわけではありません
「借金が○万円になったら自己破産できる」という一律の借金の金額基準があるわけではありません。
自己破産を選択すべきか検討する際には、現在の収入や財産、借金の額、毎月の返済額、生活費などを踏まえて、借金を一般的・継続的に返済できる状態にあるかどうかを検討します。
たとえば、
毎月の返済額が大きく、生活費が不足している
借金を返済するために新たな借入れをしている
返済を続けても借金がほとんど減らない
失業や収入減少によって返済が難しくなった
今後も借金を完済できる見込みがない
といった場合には、自己破産を含めた債務整理を検討する必要があります。
「借金がいくらになったら自己破産すべきか」については、こちらの記事もご覧ください。
自己破産を検討している方に多い悩み
次のようなお悩みがある場合、自己破産を含めた債務整理について早めに相談することをおすすめします。
毎月の返済が苦しく、生活費が足りない
借金を返すために別の金融機関から借入れをしている
督促や取立ての連絡が続いている
裁判所から書類が届いた
給料や預金を差し押さえられるのではないかと不安
自己破産すると家族に知られるのか心配
勤務先に知られるのが不安
持ち家や車を失うのか知りたい
法テラスや分割払いを利用できるか知りたい
自己破産と任意整理・個人再生の違いが分からない
借金を放置すると、督促だけでなく、訴訟や強制執行・給料差押えなどにつながる可能性があります。
借金を放置した場合の流れについては、「借金を放置するとどうなる?督促・裁判・差押えの流れを弁護士が解説」をご覧ください。
自己破産のメリット
自己破産には、借金問題を解決して生活を立て直すためのメリットがあります。
原則として借金の返済義務が免除される
裁判所から免責許可決定が確定すると、原則として借金の返済義務が免除されます。
ただし、すべての債務が免除されるわけではありません。
税金、養育費などの一部の債務は免責されないため、注意が必要です。
借金の返済から解放され、生活を立て直しやすくなる
返済のために借入れを繰り返す状況から抜け出し、収入の範囲で生活費を支出することを前提とした生活設計を考え直すことができます。
自己破産は、単に借金をなくすためだけの手続ではなく、経済的に行き詰まった方が生活を再建するための制度でもあります。
弁護士に依頼すると、債権者への対応を弁護士に任せられる
自己破産を弁護士に依頼すると、弁護士から債権者に受任通知が送られます。
貸金業者などからの取立てについては、法律上の規制がありますので、受任通知を受けた後は、債務者本人への直接の取立てが原則として止まります。
ただし、すべての債権者について同じ扱いになるわけではないため、具体的な状況については弁護士に確認する必要があります。
受任通知について詳しく知りたい方は、
をご覧ください。
自己破産のデメリット・注意点
自己破産にはメリットだけでなく、注意すべき点もあります。
一定の財産が処分される場合がある
自己破産では、一定の財産について処分・換価の対象となる場合があります。
特に、価値のある不動産、車などを所有している場合には注意が必要です。
一方、すべての財産を失うわけではなく、生活に必要な一定の財産については手元に残せる場合があります。
信用情報に事故情報が登録される
自己破産をすると、信用情報機関に事故情報が登録されます(いわゆるブラックリスト)。
そのため、一定期間は新たな借入れやクレジットカードの利用、ローンの契約などが難しくなる場合があります。
ただし、自己破産をしたからといって、一生ローンやクレジットカードを利用できなくなるわけではありません。
一定の職業・資格について制限が生じる場合がある
破産手続中は、一定の職業や資格について法律上の制限が生じる場合があります。
もっとも、すべての職業が制限されるわけではありません。
官報に掲載される
自己破産をすると、破産手続開始決定や免責許可決定などについて官報に掲載されます。
ただし、官報を日常的に確認している人は限られており、官報に掲載されたことだけを理由として、家族や勤務先に当然に知られるわけではありません。
自己破産のデメリットについて詳しく知りたい方は、
をご覧ください。
自己破産の手続の流れ
自己破産は、裁判所に申立てをすればその場で借金がなくなる手続ではありません。
一般的には、次のような流れで進みます。
弁護士へ法律相談・依頼
受任通知の発送
必要書類の収集・申立書類の準備
裁判所への申立て
破産手続開始決定
同時廃止事件または管財事件として手続
免責手続
免責許可決定の確定
ここでは全体像を説明します。
個々の手続について詳しく知りたい方は、
をご覧ください。
STEP1 弁護士へ相談する
まずは借金の額、借入先、収入、財産、家計の状況などを確認します。
自己破産が適切とは限らず、任意整理や個人再生など、別の債務整理方法が適している場合もあります。
そのため、自己破産を前提として考えるのではなく、現在の状況にどの手続が適しているのかを確認することが重要です。
STEP2 弁護士へ依頼し、受任通知を発送する
弁護士に正式に依頼し、委任契約を締結すると、債権者へ受任通知を送付します。
受任通知によって、貸金業者などから本人への直接の取立てが法律上制限されるため、債権者への個別対応から解放され、申立ての準備に集中しやすくなります。
STEP3 必要書類を集める
自己破産では、収入や財産、借金の状況や経緯などを裁判所に説明する必要があります。
代表的な資料には、
給与明細
源泉徴収票
預貯金通帳
保険に関する資料
不動産に関する資料
車に関する資料
退職金に関する資料
家計に関する資料
などがあります。
必要な書類は個々の事情によって異なります。
東京地方裁判所に自己破産を申し立てる場合の必要書類については、
で詳しく解説しています。
STEP4 裁判所へ申立てを行う
必要な資料が整ったら、管轄の裁判所へ自己破産の申立てを行います。
江戸川区・葛飾区にお住まいの方については、原則として東京地方裁判所が管轄となります。
東京地方裁判所では、裁判官と申立代理人弁護士との間で即日面接が行われます。
東京地方裁判所での自己破産手続について詳しく知りたい方は、
をご覧ください。
STEP5 同時廃止事件または管財事件として進む
自己破産の手続は、大きく「同時廃止事件」と「管財事件」に分けられます。
同時廃止事件は、一定の要件を満たし、破産管財人による財産調査などを行う必要性が低い場合に利用される手続です。
一方、管財事件では破産管財人が選任され、財産や借金の経緯などについて調査が行われます。
どちらの手続になるかは、財産の状況だけでなく、借金の内容や免責不許可事由の有無など、個別の事情を踏まえて判断されます。
「自分の場合は同時廃止になるのか、管財事件になるのか」と心配な場合は、申立て前に弁護士へ確認することをおすすめします。
STEP6 免責許可決定を受ける
破産手続と免責手続を経て、裁判所から免責許可決定が出され、その決定が確定すると、原則として借金の返済義務が免除されます。
ただし、免責の対象外となる債務もあります(非免責債権)。
東京地方裁判所で自己破産を申し立てる場合
江戸川区・葛飾区にお住まいの方が自己破産を検討する場合、東京地方裁判所での手続について知っておくことも大切です。
東京地方裁判所では、自己破産の申立てについて、申立て方法や事件類型に応じた運用がされています。
特に、裁判官と代理人弁護士との即日面接の運用があります。
東京地方裁判所での手続の流れ、即日面接、申立て後の手続について詳しく知りたい方は、
をご覧ください。
また、必要書類については、
で詳しく解説しています。
自己破産にかかる費用
自己破産の費用には、大きく分けて、
弁護士費用
裁判所に納める費用
管財事件の場合の予納金など
があります。
具体的な金額は、事件の内容や手続の種類などによって異なります。
また、弁護士費用については、分割払いや法テラスの利用が可能な場合もあります。
自己破産の費用について詳しく知りたい方は、
をご覧ください。
自己破産の手続にはどれくらいの期間がかかる?
自己破産にかかる期間は、事件の内容や裁判所の運用、同時廃止事件か管財事件かなどによって異なります。
そのため、「必ず○か月で終わる」と一律に言うことはできません。
特に管財事件では、破産管財人による調査などが行われるため、同時廃止事件よりも長期間になる場合があります。
具体的な期間の見通しは、財産や借金の内容などを確認したうえで判断する必要があります。
東京地方裁判所での具体的な手続の流れについては、
をご覧ください。
自己破産すると家族に影響する?
自己破産は本人について行う手続なので、家族が本人の借金を当然に負担するわけではありません。
ただし、家族が保証人になっている場合などには注意が必要です。
また、家計や財産の確認など、手続の中で家族の協力が必要になる場合もあります。
「家族に知られるのか」「家族の生活にどのような影響があるのか」などについては、個別の事情によって異なります。
詳しくは、
をご覧ください。
自己破産すると会社に知られる?
自己破産をしたことだけを理由として、勤務先に裁判所から必ず通知されるわけではありません。
ただし、
勤務先から借入れがある
給与が差し押さえられている
一定の資格・職業に関する制限が問題となる
など、個別の事情によっては勤務先との関係で注意が必要な場合があります。
詳しくは、
をご覧ください。
自己破産で法テラスは利用できる?
弁護士費用などの負担が心配な場合、一定の条件を満たせば、法テラスの民事法律扶助制度を利用できる場合があります。
法テラスでは、一定の収入・資産基準などを満たす方を対象として、無料法律相談や弁護士費用等の立替えを行っています。
立替えを利用した場合、原則として立替金を法テラスへ分割で返済する仕組みです。
ただし、利用には収入や資産の審査があり、誰でも利用できるわけではありません。
法テラスを利用した自己破産について詳しく知りたい方は、
をご覧ください。
自己破産と任意整理・個人再生の違い
借金問題の解決方法は、自己破産だけではありません。
代表的な債務整理には、
任意整理
個人再生
自己破産
があります。
それぞれ特徴が異なるため、収入、借金の額、財産、住宅を残したいかどうかなどを踏まえて選択する必要があります。
「自己破産をするべきか、それとも任意整理や個人再生がよいのか」と迷っている場合は、手続の違いを比較して検討することが大切です。
詳しくは、
をご覧ください。
自己破産でよくある誤解
自己破産については、「家族も借金を背負う」「一生ローンを組めない」など、さまざまなイメージがあります。
しかし、実際には個別の事情によって結論が異なるものもあります。
戸籍に自己破産の事実が記載されるわけではありません
自己破産をしたことが戸籍に記載されるわけではありません。
選挙権がなくなるわけではありません
自己破産をしたことによって選挙権を失うわけではありません。
家族が当然に借金を負担するわけではありません
自己破産は本人について行われる手続です。
ただし、家族が保証人になっている場合などは、家族自身の返済義務が問題となる可能性があります。
一生ローンが利用できなくなるわけではありません
自己破産後は一定期間、信用情報への登録によって借入れやクレジットカードの利用などが難しくなる場合があります。
しかし、その状態が一生続くわけではありません。
勤務先に必ず知られるわけではありません
自己破産をしたからといって、勤務先へ必ず通知されるわけではありません。
ただし、勤務先からの借入れや給与差押えなど、個別の事情によっては注意が必要です。
自己破産できないケースはある?
自己破産を申し立てても、必ず免責が認められるとは限りません。
たとえば、財産を隠す、虚偽の説明をする、特定の債権者だけに返済するなど、法律上の免責不許可事由に該当する可能性がある行為には注意が必要です。
もっとも、免責不許可事由があるからといって、必ず免責されないというわけでもありません。
具体的な事情によって判断が異なるため、心当たりがある場合には、申立て前に弁護士へ正確に伝えることが重要です。
詳しくは、
をご覧ください。
自己破産を検討している方へ
自己破産は、借金の返済が難しくなった方が、生活を立て直すために利用できる法的手続です。
一方で、財産への影響、信用情報、家族や勤務先との関係、免責されない債務など、事前に確認しておきたいこともあります。
また、自己破産がすべての方に適しているわけではありません。
収入や財産、借金の内容などによっては、任意整理や個人再生の方が適している場合もあります。
そのため、
「自己破産をするべきか分からない」
という段階でも、まずは弁護士に相談し、自分の状況に合った解決方法を検討することが大切です。
江戸川区・葛飾区で自己破産を検討している方へ
令和法律事務所では、自己破産・債務整理について、弁護士が直接ご相談をお受けしています。
初回相談は無料です。
法テラスの利用や弁護士費用の分割払いについてもご相談いただけます。
事務所はJR小岩駅北口から徒歩1分の場所にあり、江戸川区・葛飾区からご相談に来ていただきやすい立地です。
土日祝日のご相談や夜間のご相談にも対応していますが、夜間相談は予約制です。
自己破産をするかどうか決まっていない方も、現在の借金や収入、財産などの状況をお伺いしたうえで、任意整理・個人再生・自己破産などの選択肢をご説明します。
借金の返済が難しいと感じた段階で、早めにご相談ください。
令和法律事務所
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